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2022.08.14

Curved Wood Shelf


盆のど真ん中、暑いし入道雲はもくもくしてて強い日差しで風景がいっそう白く見える。
近所の公園では3年ぶりの盆踊り、時間貸しの駐車場には他府県ナンバーの車でいっぱい、なんだか戻ってきたなというお盆です。

今月の雑誌《 BRUTUS 》にマジカルファニチャーの飾り棚 Curved Wood Shelf を載せていただきました。
BRUTUSは10代の頃から好きで見ている雑誌で、いまでも居住空間論の特集は好きで買っています。
卸先のブルペンさんがあってこその掲載ですが、それでもその雑誌に僕の作っているものが大きく紹介されるとは、とても嬉しいことです。
長く続けているとこういうことがあるので励みになります。

Curved Wood Shelf を作り始めたきっかけは端材でした。
椅子を作っていて、背もたれの曲げ板のあまりが工場の隅に溜まっていて、それでなにか作れないかと眺めていました。
そんな曲げ板を横目にスマホを見ていたらロッククライミングの崖の途中でベットを吊り下げて休憩しているという写真が出てきて、これを曲げ板で作れるかもしれないと思ったのがきっかけでした。
試作品を作ろうとしてデザインをあれこれ考えましたが、高い商品にはしたくなかったので手間のかからないシンプルなデザインに落ち着きました。
あと不安なのは耐久性です、よく「これで保つの?」と聞かれます。
石膏ボードの壁にピンを1本挿して、それに真鍮のワイヤーを引っ掛ける。
見た目が頼りなさすぎて怖いと、気持ちはよくわかります。
ピンを挿す角度に気をつければ真鍮ワイヤーの引っ張り強度でも少しものを飾る程度なら問題ない自信はありましたが、販売するとなると証拠が必要です。
実際に作った試作品を店頭と家で2年間使ってみました。
家では結構重いものを乗せていましたが、どちらも問題なく使えています。
店頭のものはもう6年くらい経ちますが何も起きていません。
「案外大丈夫」この認識を持てた瞬間に世界は広がったように思えました。
壁にものを飾ることのハードルがグッと低くなってのを覚えています。
実験を兼ねて家ではいくつか飾り棚をかべに掛けていますが、好きなものを飾る場所があるというのはいいもんです。
前の家は賃貸マンションでしたがピンの跡は画鋲程度で簡単に補修ができるので、引越し後の検査も問題なくパスして敷金が全額戻ってきました。
賃貸でも大丈夫です。

Curved Wood Shelf は僕にとって思いがけない広がりをくれた特別な商品になりました。
材料事情は厳しくなる一方だけど、これだけはなんとか製作を続けていきたいですね。

うちの飾り棚をよろしくお願いします。