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ホームブログ天板にはリノリウム - Magical Furniture
2022.01.31

天板にはリノリウム


2月目前、寒さに慣れたのか、少し暖かくなったのか、寒くて辛いということが最近はなくなりました。
真冬でもシャッターを開けている作業場は気温イコール室内温度です、風がしのげるだけ体感気温はましかもしれないですが、仕方がない。
毎年「今年の冬は何を着て作業をしようか」と考えるのですが、結局昨シーズンと同じ作業着でしたね、今年も。
落葉した枝葉の冬芽が少し膨らんできています、春はすぐそこ、と思って製作に向かうとしよう。

さて昨年から作る機会が増えているテーブルがあります。
馬脚と、その上に天板を乗せるタイプのダイニングテーブルです。
馬脚はオークの太い脚を真鍮メッキの貫が繋いでいる意匠で、天板にはリノリウムを貼って縁をオークで囲っているものです。
シンプルな見た目でパッと見た感じ特徴がないですが、ディテールが面白いかなと思っています。
繊細な美しいテーブルでない、野暮ったい作業台のようなテーブルというのが意図です。
「僕は好きな感じだけど、共感を得られるかな?」と思っていたそんなテーブルを注文いただけて嬉しいです。
リノリウムという素材が再注目されたことも大きいですかね。

で、そのリノリウム。
リノリウムは現代の「ポリ合板」や「メラミン化粧板」が普及する前に使われていた素材です。
耐熱や耐水、傷耐性などの性能がメラミンなどの樹脂系の素材に劣るので、家具の素材としては急速に廃れた素材です。
でも昨今のアアルトのブーム(国内でも展覧会が多数催されたし、東京にアルテック直営店がオープンした)もあり、アアルトが好んで使っていたリノリウムという素材が再注目されたわけです。
そういう今注目の素材となったリノリウムですが、いろいろと理解が必要な素材です、例えば、、。
・傷はつきやすい
・輪じみはできる
・安そうな見た目だけど結構高い(オーク無垢の天板と同じくらい)
ということです。
簡単に言うと「無垢の木と同じ」です。
ガンガン使っても大丈夫という素材ではないんですね。

いいところは、、
・風合いが優しい
・自然素材(土に還る、らしい)
・コップを置いた時、ペンを走らせる時の感触が格別
・経年変化がいい感じ
僕が思うリノリウムいいところはこんな感じでしょうか。

以上の点を理解していただけるのならすごくいい素材です。
リノリウムはメラミンとかとは違って品があってマジカルファニチャーではおすすめしてます。
リノリウムの質問があれば聞いてください。

リノリウムを使った家具、作り〼。