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ホームブログ「慣れ」
2021.11.14

「慣れ」


少しまえ、阪急石橋駅前に新しくオープンするプリン屋さんの什器を納品設置しました。
ラタンの吊り棚と壁の飾り棚です。
吊り棚には目積のラタン、飾り棚には真鍮の板、どちらも素材に一癖あるものを選んでいます。
お店の目立つところにくる家具なんで、特に印象的ですね。

ダイヤ型の飾り棚は3年くらい前にマジカルファニチャーの近所のカレー屋さんに作ったものと同じタイプだし、
ラタンを家具に使うようになったのも4年くらい前から。
この1年はこういった少し前に作ったものを気にかけてくれての依頼があって嬉しいです。
長く続けていると製作物も増えてきて、それがアーカイブのようにSNSやこのホームページで見れる。
そこから「こんな感じのいいな」な家具が見つかって相談する。
そんな流れ、ようやくできるようになってきたかなと思います。
独立したての頃は見てもらえる家具も実績も少なくて、とにかく場数を求めていたような気がしますね。

場数でいうと、最近たまに「技術」のことを考えます。
夏に家具の訓練校に通い始めて4ヶ月の方をインターンとして来てもらったからと思いますが、技術とはなんぞやとふと思ったんですね。
木工の機械があれば指定された寸法に綺麗に木を切ったり削ったりすることは難しくありません。
「慣れ」からくるスピードに多少の差はあっても、僕がやってもインターンの彼がやっても仕上がりは変わらないと言えるでしょう。
僕自身も自分には技術があるとは思っていなくて、でも確かに10年家具を作っている僕と4ヶ月の彼の差は何かと考えると「慣れ」なのかなと考え至りました。
硬い柔らかい、素直な木、動く木、こっちから削ったほうがいい、こう組んだほうが強い、この道具を使ったほうが綺麗にできる、この箇所にそこまでの強度はいらない、この箇所には強度が必要、このくらいの太さがあれば大丈夫、この細さじゃ不安、これは危険、こうした方が安全、などなど。
みたいな家具を作る上で考えるいろんなこと、いままでの経験が脳内でアーカイブになっていてベターな方法を選んで進めていく。
これが「慣れ」であって、言い換えれば技術とか経験ってことなのかなと。

慣れることがいいこともあれば、よくないこともあると思います。
たまに若い人と作業をすると自分の慣れを考えるきっかけにもなっていいかもね、なんて飾り棚の木取りをしながら考えてました。

年末が迫ってきて忙しないですが、最後まで気を締めていきましょう。
ケガには注意。