綺麗な線を引きはるんですよね。
長雨のお盆が過ぎて、立秋なわけですが、夏が戻ってきました。
この残暑が僕は苦手ですが、ぼちぼち頑張ります。
マジカルファニチャーの王子公園は動物園以外にも2つ大きな美術館があります。
横尾忠則の美術館と兵庫県立美術館です。
兵庫県立美術館は安藤忠雄設計の巨大な美術館で海に面していて、いい美術館だと思います。
若い頃は階段が多いし導線が複雑だし、という安藤建築の特徴がよくわからなくて好きではなかったけど、何度も行くうちに入り口までの遠さが、鳥居をくぐって本殿まで歩くワクワク感というか、心の準備時間が「なんかいいかも」と思えるようになりました。
年取ったらしんどそうというのは変わりませんが。
あとヨーロッパに行ける年齢になって、向こうの建築を見ていると安藤建築の独特さが見えるようにもなりました。
あれだけの巨大なコンクリート打ちっ放し建築は唯一無二ですね。
さて、その兵庫県立美術館で今『アアルト展』が開催されています。
僕がアアルトの建築を初めて見たのは2013年にバルセロナに行った帰り、ストップオーバーでヘルシンキに寄って時間があったからという理由で行ったアアルト自邸です。
その家の心地よさと丁度良さにしっくりきて、そこからはまりました。
2年前にはたっぷり時間をかけてフィンランド国内のアアルト建築を見て回って、これまた良かったですね。
その時の文章はこちらに⬇︎
https://magical-f.jp/archives/2738
今回の展示は奥さんのアイノさんにも強めのスポットが当たっていて、アアルト夫妻の展示になっていました。
タイトルがそうですからね。
古い手描きのスケッチや図面が多く展示されていて、興味深かったです。
綺麗な線を引きはるんですよね。
建築を見ていても思いましたが、図面やスケッチを見ていても2人の細部へのこだわりが感じ取れるようでした。
ちょっと昔、まだ手描きの図面が主流だった頃は図面を見ればどこにこだわっているかがわかった、とベテランの家具屋の人が言っていました。
こだわっている箇所は何度も消して描いてを繰り返した痕跡があって魂がこもっていたそうです。
アアルト夫妻の図面からもその痕跡が見れて、手の動きが想像できるようでおもしろかったです。
展示を見終わったのが閉館近かったのでコレクション展は見れませんでしたが、長い階段を降りて帰りました。
小磯良平の斉唱が好きなので見ておきたかったですが、、。
インスタで見ているとフィンランドでは整備されて新たに公開されたアアルト建築が増えているそうなので、また見に行きたいですね。