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2019.07.06

フィンランド研修 ノールマルック


夏至祭も終わり、街も賑やかに人が行き交うようになった25日火曜日。
この日は僕の中ではフィンランド研修旅行のメインイベントであるマイレア邸訪問の日です。
行きている間に見ておきたい建物はいくつかありますが、マイレア邸はその中でもトップ3に入るほど憧れた建物です。

1938年という時代にこんなにもモダンで綺麗な住宅が建てられていたなんて、と初めて知った時は思いました。
おそらくは予算もたっぷりあって、アアルトが表現したいことが全て出せた建物だったと思う。
住宅というそれまでの大きな建物とは違う小さな建物の中に詰め込んだ見所の多いアアルトの代表作です。
内部は撮影が禁止で、2階は今も住居として使われているため公開は1階のみ、前後をガイドに挟まれていて自由に見て回れない、ということで集中して短い時間でしたが堪能しました。
書斎の本棚の配置にかっこいいと思い、床の素材の使い分けと切り取り方に感心し、ダイニングからの庭の眺めや天井の曲線にほっこりして、ドアの収まりや手すりや柱のディテールに感動しました。
2階も見てみたい、、、。
あっという間にガイドが終わってしまって家の外に出ました。

外観もじっくりと見て回りました。
見て回るうちにどんどんと森の中に佇む建物が美しく感じてきます。
手前の木と、奥の風景と調和がとれています。
これはリビングから森を見た時にも思いました。
中と外と森が隔たりがなく繋がっている感覚です。
有機的な形のプールも湖のようでした。

ユヴァスキュラとセイナッツァロのアアルト建築をいくつか見て、このマイレア邸を見て、アアルト建築の妙に落ち着く感じを生み出している要素はランダムだからかな、と思いました。
家具もですが、建物は多くの場合が規則性を持っています。
〇〇に高さを合わせるとか、均等割とか、〇と〇のセンターに、とかですね。
例えば照明は同じ高さで等間隔に並んでいたり、床や壁の仕上がりは1フロア全て同じだったり、窓の高さや柱の位置や太さなども、そこまで厳密な規則的でないように感じます。
自然の森の中を歩いていても法則性はあっても規則性はありません。
木は光を求めて枝を広げるから綺麗だし、氷河が作り出した湖の形も同じものがなくて綺麗です。
アアルトの建物には自然界の秩序ある不規則性が感じられて、それが心を落ち着かせる要因なのかなとマイレア邸を見て思いました。
そういえば日本でのアアルトの巡回展のテーマが「もうひとつの自然」だったなと思い出して、そういうことかと納得しました。

そんなことを考えれたマイレア邸訪問。
遠かったけど来れて本当によかったです。
一生の思い出になります。