「アームチェアはないの?」
肘置きのあるHello!チェアを作りました。
本を読む時に肘が置けたら楽だから、というお客さんの要望がきっかけです。
昨年から「アームチェアはないの?」ということを何度か聞かれていました。
作りたいという気持ちは少しあったものの、日本のダイニング事情を考えるとアームチェアは使いづらいし、、、とか思っていたので製作に踏み切らずにいました。
でも、僕自身の引越しをきっかけに、家で小さい肘置きのある椅子を使い始めて、「肘置きならいいかも」と考えが変わりました。
そんなタイミングで「Hello!チェアをベースにアームチェアを作って欲しい」というお客さんが現れました。
喜んで引き受けましたが、デザインを考えると、なかなか、、難しい。
絵を描くほどにHello!チェアから遠ざかっていくし、加工が複雑になっていく。
加工の複雑さは価格に反映されるし、「少し高さを変える」ということですら難題になってしまう。
考え続けた結果、リセット。
一度忘れてシンプルな思考で考えるようにしました。
そこで真鍮の金具を使う、というのに着地しました。
木の椅子に金具を、こうも大胆に使うというのはあまり見ない。
美しくないし、調和がとれていない気がするからだと思います。
僕もおそらく、昨年にノルウェー旅行に行っていなかったら思いついてもやめていたと思う。
美しくないけど愛おしい、みたいなチャームポイントがある家具がオスロのガラクタ屋にはたくさんあった。(個人的な印象)
そうしてできたHello!アームチェア。
Hello!チェアの特徴の自由度の高い座り方は変わらずに肘置きが付きました。
丁度いいアームの高さは使う人の座高によって大きく変わりますが、これなら位置の変更も可能です。
オーダー家具屋なんで、これくらいできた方がいい。
別注としてスタートした椅子ですが、定番のラインナップに加えます。
いつもきっかけはお客さんとの会話からですね。
Hello!アームチェアをよろしくお願いします。