地方の商業施設
いつもより早くに訪れた夏は早速容赦ない日差しを浴びせてきます。
残暑が長く厳しかった昨年に続いて今年の夏も長くなりそうですね。
先日の息子との面会交流日に兵庫県三田市にある人と自然の博物館に行きました。
最近 恐竜に興味を持ち始めた息子に恐竜の骨を見せたくて少し遠出をしました。
狙い通り大きな恐竜の骨や展示に興奮してはしゃいでいました、暑い日はこういう博物館とかがありがたい。
ひとしきり展示を3周ほど見て遊んで博物館を後にしました。
大人になると よほど興味がないとこの手の施設には行かないけれど子供がいると行くことも増える。
小さい頃は興味がなかったけど大人になると面白さを見つけることもあっていいものです。
この博物館は地域の考古学研究の拠点として活用されているみたいで活気があってよかった。
恐竜といえば福井県が有名だけど兵庫県でも結構発掘されているみたい、そんなことも知れた。
そんな休日を過ごした人と自然の博物館は私も小さい頃に数回訪れています、たぶん。
展示内容はほぼ記憶にないけど建物の中を歩いた感じというのはほんのり覚えている。
小学校では兵庫県内の公立の施設を無料で入れるパスポートみたいなのを配っていて それを使って入場した、と思う。
そんな施設にまた息子と訪れているのは感慨深い。
でもこの博物館のすぐ前にある商業施設は取り壊し工事の真っ只中でした。
なんか地域ニュースで「◯◯年の歴史に幕」みたいな見出しを見て工事のことは知っていた。
この商業施設は自分がよく行っていた頃はダイエーだったと思う。
ニュータウンのなかにあるので地域にとっては商店街のような街の中心だったんじゃないかな。
専門店街っていうフロアがあって そこのおもちゃ売り場は地域では1番の品揃えでスーパーファミコンのソフトやミニ四駆なんかをお年玉で買っていた。
いろいろ薄くなった思い出はあるけれど1番は映画館でドラえもんの映画を見たこと。
田舎だったので映画館はここにしかなかった。
映画館といっても駐車場の片隅にある20席ほどしかない小さな映画館です。
でも地域に唯一の映画館だったし、ニュータウン全盛期で全国トップレベルの人口増加をしていた三田市だったから子供が多いので映画館の中は小学生でパンパンでした。
そんな自分の映画の原初体験をした映画館も今では瓦礫になっています(とはいっても映画館はかなり昔に閉館している)
なくなると知ると当時の写真が見れないかとネットで検索とかしてみるんですがないものですね。
映画館の情報もウィキペディアに1行記載があるだけでした。
まだまだネットがなかった時代です。
地域の歴史とか風景で保存するほどのものでもない、資料として残そうともならない庶民の日常であった地方の商業施設です。
ニュータウンのオールドタウン化が言われているこれからは似たようなことがどんどん起きるでしょう。
新陳代謝なのか、衰退への準備なのか、わからないけど変わりゆく街並みを薄れゆく記憶と共に見届けたいですね。
息子の恐竜ブームが続く限りまた来ることになると思うから。
