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2025.01.31

そんな目線で身の回りを見ることは時に楽しい


昨年から高松の牟礼町にある石材所に製作を依頼して石を使ったプロダクトを少しだけ作っています。
部屋の中に石がある、というのが新鮮でおもしろいと常々思っていたので提案ができるのが楽しい。
私が石っておもしろいかもと思うきっかけは直島の地中美術館でウォルター・デ・マリアの作品の丸い黒い石を見てからだったと思う。
広い空間にある黒い石は引力があるように感じたし、そこだけ重力が重いようにも感じた、ブラックホールみたいな感じ。
日本には巨石信仰というのがあって大きな石が御神体の神社も多い、私が毎年えべっさんで行っている越木岩神社もそうです。
石にはなにかある、気がする、その感覚を部屋の石で感じる感覚がいいなと思っています。

そんな石の加工をしてくれている石材所から石が届くと毎度のことですが梱包がいい。
柔らかい紙?のロープみたいなので巻かれています。
ロープが緩衝材になっていて重い石を守るのに十分な厚さがあるし、このロープが持ちやすい。
それでいてほどけにくいのに、ほどこうと思えばすぐにほどける。
なかなか秀逸な梱包だと思うけど、きっと昔から石材所の世界では普通にあることなんだと思う。
こないだ運転中にたまたま通った町の石材所にも同じようにロープを巻かれた石が置いてあった。

だいぶ前だけどラジオで聞いた興味深い話で「新薬の開発は研究所でゼロから考えるより世界の民族の生活の知恵を調べた方が早い」というのがあった。
うちの村では昔から風邪をひくとこの木の根っこを煎じて飲むんだよね、というようなことが無限大にあるわけで、その根拠を研究するってことらしい。
デザインの世界でもあるんだろうなと思う。
まだこの石の梱包ロープワークを見て何かプロダクトは思いつかないけど、なにか作れそうな気もする。
そんな目線で身の回りを見ることは時に楽しい。