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2025.01.20
よく見たら古いもの
神戸の三宮駅のすぐ南側に通称ガリバートンネルと呼ばれている地下通路への通用口がありました。
コンクリートで作られた丸っこいフォルムは小さい頃からバーバーパパの家みたいだなと思って見ていました。
とても気になる見た目なので一度わざわざ行ってはいいて見たことがあります、なくなると聞いてからも行きました。
先には特になにもなくて、大きな地下通路につながっているだけでした。
見た目が何かを期待させるけどなんてことのないただの地下通路への出入り口です。
駅前の再開発で取り壊される予定で、囲いで見えなくなっているのでもう無くなったと思っていた まだかろうじて残っているらしい。
どうやら戦前に作られたものらしくて、戦争も震災も、何度かの駅前開発からも生き残ったということになります。
別の話で、先日西宮の現場の帰りにいつもと違う道で帰ろうと思って走っていて、JRの高架の下で信号待ちをしていたら高架下の壁がすごく古そうなレンガの壁でした。
イギリス積みされた年季の入ったレンガの表情はヨーロッパでよく見るそれでひと目で古さを感じます。
これも相当に古い、大阪ー神戸に国鉄の電車が走って150年だそうで、高架になっていることを考えると築100年ほどでしょうか。
昨年の夏に神鋼病院の北側を歩いていて見たJRの高架の壁も古そうだった。
いかにも昔のコンクリートって表情で、不純物が混ざりまくりです。
先日神戸では震災から30年ということでテレビでも久しぶりに特集が組まれていろいろ話を聞きました。
「もう神戸で震災の爪痕を見つけることはできない」と言っていましたが震災以前から今もそこにあるものはたくさんある。
それは被害を感じるものではないけど、災害を生き残って、それでも誰にも見向きもされない健康的な現役の佇まいをしている。
築80年は貴重だから保護しようとは一切ならずに新しい穴を開けられて、太いアンカーで大きな照明を固定されていたりする。
自分たちの街はこういうアップデートをされて生きながらえているなと思いました。
よく見たら古いもの
それって身近にあるもので気づかないことも多いけど、たまにはピントを合わせても面白いかもしれない。