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2022.05.19

CNC


家具作りにどんなイメージを持っているか。
木屑にまみれて手を動かしてコツコツと加工を重ねる家具作りもあれば、
パソコンの画面を見ながらの家具作りもあります。
ほとんどの家具工房は前者のタイプでクラシックな機械を使って昔から少しずつ積み上げたノウハウを駆使して木を加工しています、マジカルファニチャーもそうです。
仮に50年前にタイムスリップしても今と同じように家具を作ることができます。

で、今回は後者のタイプの木工の話。
コンピュータで支持を出すと、その通りに加工してくれる機械があります。
CNCルーターというやつで、かなりの優れもの。
早くて正確で怪我のリスクもない、機械が動いている間に他の作業ができる。
ルンバに掃除してもらっている間に洗濯が干せるのと同じです。
このCNCにもいろいろあって、パネルを切る穴を開けるの作業ができる2軸(X軸,Y軸)のもの、それに立体加工ができる3軸(X軸,
Y軸,Z軸)のもの、さらにその上に5軸のものがあります。
5軸の加工機はロボットアームの先に刃物が付いていて、木を削り出すものです。
複雑な曲面も正確に削り出してくれるすごい機械です、値段もすごい、ポルシェが買えちゃう。
複雑な3次曲面の背もたれの椅子なんかはこれで加工されています。
よく「3人目雇うならCNCを導入した方がいい」と木工所の経営者は言っていて、それくらい働き者です。
いいですよね、欲しい。

この度、マジカルファニチャーのショールームで小石製作所さんの木のミニカーを取り扱わせていただくことになりました。
硬い広葉樹が超精度で加工されています。
木の質感はしっかり感じれて、動きも滑らか、このクオリティーで¥3,800-なのが同業者の僕は信じられないほどです。
それを可能にしているのがCNCなわけです。
でも勘違いしてはだめなのが、「すごいのは機械もだけど人もだよね」ってことです。
扱う素材は木なので、削り方で失敗も起こりうるし、強度面で無理なものは無理なこともある。
基礎的な木工リテラシーがあるからできることでもあります。
要はCNCも道具の一つで使い方が重要ってことだと思います。

木工の業界ではCNCみたいな新技術に拒否反応を示す人もいます。
「人の手は機械の精度を超える」「手加工でないと木の癖を感じ取れない」「手加工で作った家具にしかない美しさがある」みたいな感じです。
それは否定しないけど、CNCや3Dプリンタでしか作れないものもあるし、同じものをいくつも作るは機械にしかできないことでもあるのは事実です。
僕は訓練校で木工を教えてもらっていた時から、CNCを駆使する作家が出てきていい、と思っていました。
でも少ないですね、機械が高いから。
近年はだいぶと安価な価格のものも出てきたのでマジカルファニチャーでも導入はありかも、と少し考えています。

大切なことは作るもの、そのゴールに向かって最適解を選べることかなと。
小石さんのミニカーには未来を感じるし、なんでか少し励まされます。