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2021.02.19

知識やら経験ってもの


梅が咲いて、暖かい日があれば寒くもなる三寒四温のこの季節はとにかく春が待ち遠しいです。
寒いのは飽きた。

さて、もうひと月前ですが掘りごたつの天板の作り変えの相談をいただいて、同じ形で新しく作りました。
使っていた天板は長いこと使っていて痛んでいるし、重いのも歳のせいもあって辛いので少しでも軽くしたい。
あとテカテカのウレタン塗装は嫌で(こういう人は多い)経年変化を楽しみたい。
と、いう要望でした。

天板を同じ形で作るのは問題ありませんが、「できれば軽く」と「経年変化を楽しみたい」の要望を同時に満たすのが難しい。
軽くしようとすれば突き板のフラッシュ工法の天板がいい、でも突き板は薄いので強度のある塗装で保護する必要がある。
経年変化を楽しむなら断然に無垢材をオイルフィニッシュがいい、でも無垢を使うと重くなる。

で、どうしようかといろいろ考えました。
そういえば厚突きの突き板(通常は厚み0.2mm程度、厚突きは0.5mmと倍の厚み)というのがあったな、
フラッシュで強度を上げるのに厚紙のハニカムコアを使っているところがあったな、
厚突きの突き板を使ってフラッシュ+ハニカムコアで作れば要望に近い。
これで作ろう、となりました。
この結論が出るまでの過程に経験という言葉を強く感じました。

経験や知識って若い新しい発想に比べて、今の時代はあまり重宝されていないような風潮をたまに感じますが、ものつくりの世界ではかなり有能な能力だと思っています。
かなり年上の職人のアドバイスにはハッとさせられることがほとんどです。
先輩方の上に僕らも知識やら経験ってものを積み重ねて、また下の世代に渡すことは業界的にもとても重要なことです。
秘密って言って隠さずにね。

でも木工を志す人は減っていて、求人を出しても応募がないとか、名門の技術専門校でも定員割れしてるとか聞きます。
うちも人を雇うことはできないし。
もうじきマジカルファニチャーは7年が経ちますが、10年目以降の課題だなとぼんやり思っています、後進育成ってやつですね。