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2019.09.30

自分の中のお皿の世界が広がりました。


9月上旬に東京渋谷ストリームホールで催された『ててて往来市2019』。
それにマジカルファニチャーは出展させていただいていたのですが、他にも98組が同じ会場に商品を展示していました。
僕と同じように小規模でものづくりをしている仲間がいっぱいいるような気がしてきて、いいものです。

そんなててて往来市2019で同じフロアに『RYOTA AOKI POTTERY』も出展していました。
ミーハーながら学生時代に見た情熱大陸で青木良太さんのことは知って、当時は「奇抜な器を作っているな」ぐらいの感想しか出てこなかったのですが、それでも以来気になる存在でした。
それから僕も歳を重ねて、家具作りの世界に入り、前職時代にはショップもあったこともあって様々な作家が作る器を見る機会が増えましたし、クラフトフェアにも興味が湧いて、足を運んで広い会場でもさらに多くの作家の方の器を見ました。
特に綺麗で繊細な磁器に惹かれて何枚か購入して使っています。
そうこうして見た器の数が増えてきて、すると青木良太氏の器の異端さが際立ってきて、なお気になってきました。
「ひとつ欲しいな」と思うようにまでなりました。

2月のててて見本市で出展されているのを見て、卸をするんだ?と意外に思って少し話を聞いて、自分でも情報を拾っていたらプレタラインという量産をしている作品があることを知ります。
アートのように作り込み魂を込めるような作品もつくりつつ、量産品の上質な器も作る、その姿勢がとても格好よく思えて、ちょっと感動しました。
「自分が産地になる」という強い気持ちで、美濃焼きの型屋、土屋、釜元屋さんと共同で作っている器だそうです。
技術や設備はあるけど、より人件費の安い海外生産に大衆的な食器の生産が流れて、国内の産地に活気がなくなっているというのは聞いてから随分経ちます。
きっと美濃焼の産地でも同じことがあったんだと思います。
そんな中でのこのプレタラインです。
自身の知名度を認識して、地元の工場で作品を作るという行為はなかなかできることではないと思います。
ちゃんと数を作り、まっとうな価格をつけて、流通させる。
結局はものづくりをしている人間にとって、作り続けれることが幸せなことだと僕は思っているので、ここが素晴らしいなと感動しました。

そんな背景を知って、ててて往来市の最終日に鮮やかな水色のお皿を買おうとRYOTA AOKI POTTERYのブースに行きました。
たまたま青木良太氏から直接説明を受けて、いろいろ考えた末に茶色から金色のグラデーションが綺麗なブリンブリンのパスタ皿を購入していました。不思議。
多分自分の中での青木良太氏の作品のイメージに近かったからだと思います。
ちょっと奇抜な色だし、使うかな?飾っとこうかな?と思っていたのですが、ものの試しに肉じゃがを盛ってみたところすごく良かった。
また数日してナポリタンを盛ってみたのですが、これも良かった。
料理が輝いて見えました。
それまで奇抜だとか、異端だとか思って見ていたのが浅はかだったというか、自分の視野の狭さを痛感したのが少し前、この金色の器は料理に合う。
食器棚の中は白い磁器が大半の僕の器のイメージがガラリと変わりました。
自分の中のお皿の世界が広がりました。
金色のお皿はありです。

そんなちょっとしたカルチャーショックの勢いのままに、マジカルファニチャーでも少しだけブリンブリンの釉薬で焼かれた器を仕入れて店頭に並べています。
美濃の産地のことを少し頭の片隅に置いて、まずはこのブリンブリンのボウルでグラノーラを、小さいお皿にスコーンを、マグカップにコーヒーからRYOTA AOKI POTTERYの世界を楽しんでみるのも悪くないと思いますよ。