影響を素直に受け入れる
いま読んでいる本で、生活工芸の器の作家さんの対談をまとめた話がありました。
僕は民芸や工芸のことは詳しくないし、よく知らない世界のことではあるけれど、同じ作ることを生業にしていると言う部分で少なからず共感できることがあって、おもしろいなと思いながら読んでいます。
自分の作るものは、生きている時代の情勢や流行や空気感みたいなものに影響は受けています。
店作りでもそうですね。
その影響を素直に受け入れることもあれば、反発したものを作りたくなる時もあります。
ただ憧れることもあります。
僕の場合は海外旅行に行くと、わかりやすいくらい影響を受けて帰ってきます。
オリジナリティーを重要として模索するなら、その影響は表面に出さず隠しておくのがいいんだと思います。
「これ、あれの影響を受けているね」と言われるのは、パクっているようで格好悪いことに感じますからね。
でも僕は隠さずに、わかりやすく形に表せることが多いです。
僕が70歳になった時に醸し出せるオリジナリティーに繋がると思って、いまは開き直ってそうしています。
逆に言うと、僕はデザイン能力はないと自覚しているので、そこだけが頼りでもあります。
オリジナルは模倣から生まれる、と聞いたことがあって、ものづくりもそうかなと思っています。
先日、台湾旅行に行きました。
グルメももちろん楽しみましたが、行きたかった故宮博物館の清や明の時代の焼き物がとても綺麗で印象的でした。
こんなにも研ぎ澄ませたシルエットがあったのか、こんなにも綺麗な色があるのか、と感動しました。
その後に行ったお茶屋さんで催されていた焼き物の展示でいいなと思ったものがあったので購入しました。
子供の頃に河原で見つけた綺麗なもの、みたいな雰囲気が素敵だなと、、。(写真の下段右から2つ目の器)