スタートする人
ゴールデンウィークが終わってから数週間、この間に新しいお仕事のお話をいくつかいただけました。
コーヒー屋さん、オフィス、リノベーション住宅のキッチンなど。
自営業は仕事が安定しないので、いつも3ヶ月後に仕事はあるだろうかと不安になるので、こういう少し先の予定が決まるのは心の平安になります。
ありがたい。
何かをスタートする人がいる限り僕らも携わる仕事があります。
規模の大小は様々あれど、そんなスタートの手伝いができるのは嬉しいことです。
お店であれ家であれ、お客さんは勇気をだして決断したことになります。
予算は無限大なんてことはなく、限られた予算内でできるだけいいものにしたいと考えるのは当然のことです。
安かろう悪かろうでは駄目だし、かといってお金をかけれるわけではない。
そんな状況の中でお客さんはジャッジをしていきます。
「ちょっと予算オーバーだけどいっとくか」「ここの金額を削ってこっちに回そう」「予算的に厳しいのでこの家具は中止」などなど判断しなければならないことは膨大です。
この気苦労は僕もマジカル始める時とマンションを買った時に経験してるのでよくわかるつもりです。
そこで僕ら家具屋は何ができるかといえば、コストを抑える減額案を提示することになります、例えば、
「ここの引き出しは無印のボックスで代用したら?」「この色が希望だけど、こっちの色の方が安くできるよ?」みたいな感じです。
減額案は提示しますが、うちは基本的にサービスで純粋な値引きはしていません。
材料の仕入れ業者にも値引きを要求していません。
それが製造業のフェアトレードだと考えています、大げさですが。
だけど予算内でサービスしたくなることはあります、棚板増やしたり、金具のグレードを少しいいのにしたり程度ですけどね。
むかし先生に「サービスして欲しかったら、サービスをしてあげたくなる人間にならなあかんで」と言われたことがあります。
あまり好きな先生ではなかったですが妙に覚えている言葉です。
マナーのいい常連さんには餃子を一個おまけで増やしたり、みたいなイメージでしょうか。
これ結構重要なことで、例えばクレームを細かく言ってくる人と、会話も楽しい差し入れをくれる人だったら後者の方が作るものに気持ちが乗りますよね。
いいことされたら、いいことを返したくなる。
そんなの関係なく平等に扱うのがプロだろ、っていうのも頭ではわかっていても実際はいい人にはサービスをしたくなる、人間ってそんなものだと思います。
なんか話が逸れた気がしますが、新規の案件仕事が楽しみです。
施主さんもいい人だし、頑張ろうって気持ちになります。
今年の夏も暑くなりそうだ。