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2014.08.11
椅子は奥が深いですね。
台風が過ぎて空気が綺麗になったように思います。
暑さも峠を越えて、夕方には涼しさを感じますね。
さて、特注の椅子の製作の話。
2ヶ月ほど前にお客さんから特注の椅子の相談を受けました。
おもしろそうな依頼だったので心軽やかに引き受けました。
お客さんの仕事は理学療法士で普段は障害のある方のリハビリや正しい姿勢で座れる椅子をセッティングしたりしている、
いわば『座ることの専門家』です。
家具を作っている僕は座り心地を感覚でしか判断しないけど、ちゃんと座ることを研究している。
だから椅子を作るという目的は同じでも視点が違うので打ち合わせをしていても楽しいし勉強になります。
今日はご自身で数字にしてきてくれた椅子の寸法をモックアップで実際に座って確認して微調整しました。
座面の高さ、座面の角度、座面の奥行き、座面の幅、背もたれの角度、背もたれの高さ、
それらを確認していきます。
夫婦それぞれで寸法はもちろん違います。
その差がまた興味深い。
「何番目の背骨に当たっている」や「骨盤が寝すぎていて首に負担がかかっている」などなど、
デザイナーや家具職人が椅子を作る上ではあまり出てこないであろう言葉が交わされる。
じっくり1つずつ確認して、最初にいただいた数字と大きな違いはなく、納得できる座り心地の寸法が拾えました。
僕自身もこういうかたちでの椅子の製作は初めてなので、どういう椅子ができるか楽しみですね。
椅子は奥が深いですね。