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ホームブログフィンランドのクラフト - Magical Furniture
2016.12.15

フィンランドのクラフト


12月1〜5日までフィンランドのヘルシンキに行った目的のひとつが『フィンランドのクラフトを見る』です。
この時期のフィンランドはクリスマスに向けて街がそわそわと活気付いていきます。
クリスマスマーケットがさまざまなところで開催されていて、そこに作家が作る手作りのものが多く並びます。
日本のクラフトフェアみたいな雰囲気です。
寒いですがフィンランドのクラフトのシーズンは12月なんですね。

たくさんあるマーケットのなかでも狙って行ったのがフィンランドのOrnamoという団体が主催するマーケット。
観光客むけでない、とりわけデザイン性の高い出店者ばかりの集まるマーケットです。
広い屋内の会場にテキスタイルや陶芸、木工、アクセサリーなどを作っている作家のブースがズラッと並び、プロダクトやグラフィックのデザインをしているスタジオの商品も並びます。
当然ですが、日本の見本市とは展示されている商品、作品の雰囲気がまるで違います。
手に入る材料が違うから素材感も日本では見ない感じですし、色使いにも独特のものを感じました。
フィンランドで活動されている日本人の方も数人いて、聞かせてもらったフィンランドのクラフト事情は非常に興味深かったです。
フィンランドの国土は日本と大差ないですが、人口が500万人少しと少ないので国内だけで商品を売っていても厳しいらしく、自然とヨーロッパ全体に目が向くとのこと。EUでの流通の自由はとても大きな存在だと思います。
並んでいる陶芸作品は日本的な土っぽいものも多くて、なんでも日本の陶芸に影響を受けたバーナード・リーチの影響を受けた作家が多いのだとか、日本に陶芸留学の経験がある作家も珍しくないようです。
フィンランドといえばアラビアやイッタラなどの陶磁器のイメージが強かったので、これは意外な印象を受けて驚きましたね。
木工作品はまず木が違う。日本ではオーク、タモ、ウォルナットが家具では多く、小物で少しケヤキ、チーク、サクラなど、といった感じです。輸入材がほとんどですね。
フィンランドは木材はほとんどが国産らしく、白樺、メープル、トネリコ、ニレ、バーチなど白っぽい木が多いです。
同じ北欧のくくりで語られることが多いですが、デンマークとフィンランドではまるで違いますね。
だから白っぽい木製品が多くて、なんかフィンランドをイメージした時に感じる水色っぽさの原因はここにもあるのかなと思いました。
短い時間でしたが、いろいろ知れました。おもしろい。
なにかこの人たちと仕事がしたいな、と会場を歩きながら思ったものです。

いい刺激をいただきました、楽しかったです。
12月の週末を狙ってフィンランドに行くのもおすすめです、普通のお店はほとんど閉まっているので注意ですが。